あらかん健康?日記

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「ばらの騎士」は美しさの極みでした

リヒャルト・シュトラウスの最高傑作とされるオペラ「ばらの騎士」をDVDで見ました。
カルロス・クライバー指揮
ウィーン国立歌劇場
1994年収録のものです。


舞台はウィーン。
元帥夫人と、その若い恋人で騎士のオクタヴィアン伯爵が二人で過ごしていると、元帥夫人のいとこのオックス男爵(粗野な中年男性)が、訪ねて来ます。


オックス男爵は、ゾフィー(貴族になったばかりの若い娘)と婚約することになり、相談に来たのでした。


そしてオクタヴィアンが、ばらの騎士としてゾフィーの元へ婚約を伝えに行くことになりますが、そのオクタヴィアンとゾフィーがひと目で恋に落ちてしまいます。


その後いろいろありますが、最後に元帥夫人が、心は揺れ動きながらもオクタヴィアンとゾフィーの若い二人を助けて自らは身を引きます。


1911年の初演から大人気で、舞台を観に行くためのばらの騎士列車まで走ったそうです。


カルロス・クライバーの指揮とウィーンフィルが素晴らしく、歌手の歌唱も演技力も素晴らしいのに加えて、舞台と衣装まで豪華です。
全ての曲が美しく、聴き惚れてしまいます。


第2幕の「気高くも美しい花嫁に」の二重唱はこの世のものとは思えないほどの美しさと聞いていましたが、まさにその通りでした。


女性に変装するシーンがあるためかオクタヴィアン役は女性ですが、この舞台のオクタヴィアン役は背が高く歌も上手く、オクタヴィアンにぴったり。
元帥夫人は威厳があって美しく、ゾフィーは美声で可愛らしく、歌手が役柄にはまっているおかげで、物語の世界観に入り込むことができました。


最後の三人の女声の三重唱は、圧巻の美しさでした。


これ以上の舞台は今後、もうないような気がします。
よくぞ収録してあったと感謝しました。



婚約のしるしにばらの騎士が銀の薔薇を届けるというしきたりは、作者のホーフマンスタールによる創作で、架空のものだそうです。


3時間15分の大作なので二日に分けて見ましたが、本当に見応えがありました(*^^*)


先日、雨になった日の朝焼けがきれいでした。