あらかん健康?日記

日々感じたこと、食べたもの、見た映画、読んだ本など

映画「ベニスに死す」と美少年と魔の山



NHKのBSで放送していたのを録画して、久しぶりに見ました。
映画で流れるマーラーの交響曲5番の「アダージェット」を聞きたかったのですが、昔の映画はテンポがゆっくりですね。
映像を楽しむにはいいですが(デジタルリマスターですごくきれいなので)、ダークボガートの大写しが続く後半はきついです。(ダーク・ボガート熱演です! 素晴らしくうまいです!)


世界一の美少年と言われたビョルン・アンドレセンは、さすがの美しさでした。
近年、アンドレセン氏のその後大変苦労なさったことや現在のお姿が報道されていたので、複雑な思いで拝見しました。
ビスコンティ監督もその後ポイっと知らんぷりなんて、ひどいことをするものです。



こんなに美しい人も綺麗な人も皆、老いるのですね。
一番美しい(そう言っていいのかどうか?)時と老いた時、たいして差がない方が楽なのかもね〜と思ったり。


若い頃に見た時は、「ふ~ん、これが一番の美少年なんだ」「このおじさん、気持ち悪いわ~」くらいにしか思わず、マーラーも静かで退屈でした。


それが今見ると、自分はしっかりボガートおじさん側の人間で「う~ん、わかる…」「マーラーはやっぱりいいわ〜」となりました。


トーマス・マン原作で、昔文庫本で読んだこともすっかり忘れていました。中学生の頃読んだので、きれいな男の子の話という以外理解できるはずもなく…


話がずれますが、ここ何年か眠る前は、いつもベッドでトーマス・マンの「魔の山」を読んでいました。
スイスのダボスにある結核療養所の話ですが、延々と療養生活が続く感じが入眠に向いているのでしょうか?
美味しそうな食事風景なんかも魅力です。
文庫本がボロボロになり、破れてしまったカバーをセロテープで貼り付けて。そしていまだ読破してはいないのです(^^;